市からのお知らせ 2017年12月号より
イギリスやスペイン、イラクなど、世界各地で独立運動が起きる一方で、「イスラム国」の勢力範囲が縮小したというニュースが流れましたが、ミサイルの脅威だけでなく、今年は、国家という枠組みそのものについて意識する機会の多い年でした。「国ってなんだろう」。あらためて考えてみる必要がありそうです。
坂本多加雄/著 筑摩書房 311/サ【書庫】
「国家はフィクション」などといっている日本人の国家意識の希薄さに警告を発し、国家に関わる仕事を「自分自身の問題だと考えるようになる度合いに応じて、私たちは国民になる」のだと説きます。「実在」する国家としての日本について、地理的・歴史的環境に即して再考した、現代日本人への国家学のすすめです。
早尾貴紀/著 平凡社 YA311/ハ【棚21】
国について考えることは、自分について考えること。「今の国家のありかたは終わろうとしているの?」、「イスラム国がでてきたのはなぜ?」、私たちにとって国家とは何なのか、日本とはどんな国なのか、国民国家はこれからどうなるのか、中学生といっしょに、その根源まで遡って、わかりやすく、やわらかく考えていきます。
塩川伸明/著 岩波書店 311.3/シ【棚40】
ロシア現代史を専門とする著者が「エスニシティ」、「民族」、「国民」などの基本概念を簡潔にわかりやすく整理し、ナショナリズムの歴史的変遷とそのメカニズムを読み解いた本。世界各地の紛争のもとになっている「ナショナリズム」を理解するための入門書として利用できます。
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