市からのお知らせ 2018年12月号より
パソコンや携帯電話の普及で、読むもの書くもの美しく整ったフォントに慣れ親しんでいる現在ですが、流行のインスタグラムには、手書き文字の投稿がじわじわ増えているとか。気持ちが伝わりやすい、表現の幅が広がるなど手書きならではの魅力が見直されているのかもしれません。手書きの味わい、楽しんでみませんか。
季刊「銀花」編集部/編 文化出版局
作家のみならず、様々な分野の著名人50人の「手」にまつわる想いが手書きで綴られています。見開き2ページに一人分、それぞれの個性あふれる筆致に、「あの人はこんな文章を、こんな字を書くのか」という発見も楽しい一冊。原稿用紙を走るペンの音、書き手の息づかいが聞こえてくるようです。
石川九楊/著 二玄社
中国や日本の書から著者が選んだその日の一文字。地方紙の朝刊に連載されたもので、一年分365文字が短いコラムとともに、簡潔に評されています。じっと一つの文字を見る。紙の手触りまでも想像できそうで、つい指でなぞりたくなります。時代を越えた文字の表情が楽しめます。
泉秀樹/編 文芸社
古今東西、老若男女、歴史上の人物から現代に生きる市井の人々に至るまで約100人の手書きの文字。はがきや手紙、落書き、メモや作文などなど様々な写真の一つ一つに、編者の丁寧な解説文が添えられています。書いた人のその時の感情や背景、人生までをも垣間見られるような興味深い一冊です。
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