市からのお知らせ 2019年2月号より
まだまだ寒い日が続く毎日ですが、立春も間近です。この春から新しいスタートを切る、違った環境に身をおくという方も多いことでしょう。いわゆる“分岐点”に立つ時、何を選んで、どう決めるのか。「選択する」ということに対して、こんな視点や考え方もあるんだと思える3冊をご紹介します。
石井ゆかり/著 ミシマ社
12星座占いで有名な著者。さまざまな職業の人にインタビューをしています。その話を元に、仕事や進むべき道の「選んだ理由」が私小説のように綴られています。十人十色の選択の基準がたいへん興味深い。取材で得たものを著者自身のこととして捉え、まとめられた深い考察は、すっと心にしみ入ります。
竹内健蔵/著 日本経済新聞出版社
著者は大学教授であり経済学者。「選んだものよりも諦めたもののほうが人間の行動を雄弁に語る」とする経済学の視点は目からウロコ。「デートをすっぽかされたら泣き寝入りするのか」など経済学とは一見無縁に思える身近な例示と軽妙な語り口がページをめくる指を早めます。
糸井重里/著 東京糸井重里事務所
著書のことばを集めたフォトエッセイ。タイトルは、日常で見落としてしまった何か大切なものを思い起こさせてくれます。コピーライターである著者の、物事を見つめる視点がおもしろく、本のデザインも秀逸。迷っている今日が楽しい明日になるための「ことば」に溢れています。
※ホームページ内で使用する本の表紙写真は、出版社の許諾を得て使用しています。